26歳の時、まったくの未経験で墓石業界に就職し、最初に配属された霊園で驚いたことがありました。
 ちょうどその日、天気が良い土曜日で研修の最中にたくさんの人がお参りする姿を見て、世の中こんなにもお墓参りをする人が多いものなのかと衝撃を受けました。当時、私の父方、母方の祖父母が健在だったということもあり、お墓参りというものがそれほど身近なものではなかったからです。
 その時私は、日本人が、亡くなった方への尊厳、供養の思いが強い民族であることの認識をし、それと同時にお墓の必要性を強く感じました。
 最初はなんとなく飛び込んだ墓石業界でしたが、その思いに気づいたとき、一生石屋をやる決意が芽生えたようにも感じました。
 そして数多くのお客様と出会い、その中で「後世にまで残るものを作っている、とても大きな責任のある仕事である」という思いを強く持ち、「時間をかけて、心の安心を大前提に、とことんこだわる」という言葉をすごく大切にして仕事に取り組んできました。お墓はそれほど飛ぶように売れる品物ではありません。だからこそ、一人ひとりのお客様に時間がかけられます。そのうえで疑問や要望にしっかりと応え、時間をかけ喜ばれるお墓づくりのお手伝いを常にしていきたく、お墓以外でも、終活に関わるすべてのご相談をしていただきたい意を込めて【石のマルコーサービス】を創業しました。

 近年「墓ばなれ」と言われ、樹木葬や納骨堂などの選択肢が増えてはいますが、ご供養という精神はなくなっていません。
 お客様一人ひとりに応じたご供養の提案を一緒に実行していくことを「ご供養道」と称し、とても尊いものと常に念頭に置いて向き合います。ご供養道と会社経営は、もはや職業ではなく生き様だと覚悟し、そして同じ道を歩む従業員・取引会社様は、まさに人生の家族であり、会社・お客様・従業員の三方よしを目指し、やり通すことが創業者の精神です。